【2か月】京都大学百合文化研究会の活動を振り返る

レニです。京都大学百合文化研究会が設立から2か月を迎えたので、今までの活動を振り返りつつ、今後の課題や展望を考えていきたいと思います。

 

設立の経緯

 自分はもともと「京大漫トロピー」という漫画読みサークルに所属しており、そこで色々な漫画を読む中で、百合も好きなジャンルの1つとなりました。京大漫トロピーには他にも何人か百合好きの会員がいて、「京大には百合のサークルがないよね~」みたいな話をしばしば聞いていました。

 そんな中、3回生になって専門として社会学に取り組むことになり(とはいってもプロパー社会学ではなく傍流ですが)、漫画に興味のあった自分は、「百合」というジャンルを研究テーマにできるのではないか?と考えるようになりました。結局百合で卒論を書くことはなかったのですが、その時にいろいろと調べたりして、「百合」を「文化」として「研究」するための素地が出来上がったわけです。この辺の話は漫トロピーのブログで書いたことがあるので、割愛します。

mantropy.hatenablog.com

 

 そして無事卒論を提出し、修士1回生の4月を迎え、なんだかんだあって、京都大学百合文化研究会を立ち上げることになりました。「なんだかんだ」の部分にはいくつかの要因があるのですが、簡単に上げると、

 

修士で再び「百合」という研究テーマに取り組む可能性が出てきた

・しかし自分には百合を鑑賞する経験がまだまだ足りず、そのような場が欲しかった

・ちょうどその頃、漫トロの後輩が「ゼロ年代研究会」を立ち上げており、それに触発された。場が欲しければ自分で作ればよいのだと気付いた

・漫トロの百合勢に声を掛けたところ好意的な反応があり、またTwitterで検索してもそれなりの需要がありそうだった

・活動が成功したらバンバンザイだし、人が来なくても漫トロ百合勢で情報交換とか、最悪ブログで自分の研究の進捗報告とかすれば良いので、失うものがなかった

 

 そんな感じで、深夜テンションでTwitterのアカウントを開設し、明けて4/10に百合文研の立ち上げ宣言をブログで行いました。こうして、京都大学百合文化研究会がスタートしたわけです。

ku-yuribunken.hatenablog.com

 

活動の振り返り

①ビラを貼る会(4/18)

 まだ何も決まっていない中で、とりあえず宣伝はしたいよねということで、突発的に開催しました。正直誰も来んやろと思っていたが、僕以外に6人も来ていてビックリしました。フォロワー、実在していたんやな……。研究室のDの先輩に「この前吉田南歩いてたら『百合文化研究会』ってビラがあったんだけど、あれ君がやってる?」って聞かれたので、自首しました。

②百合を読む会(4/20~)

 皆で集まって、百合作品を持ちより、読む会です。名前は「桜を見る会」を意識しているとかいないとか。参加者ごとに守備範囲が違うので、古の少女漫画からゼロ年代黎明期の作品から同人誌から今年出た最新作まで様々な作品が集まり、毎回勉強させてもらってます。一番最初の宣伝ツイートで2003~7年の『百合姉妹』と『コミック百合姫』の画像を載せたらそこそこ拡散されてビックリした覚えがあります。

 

③百合漫画大賞2021レビュー(4/23~)

 サークルの存在価値を例会だけにしたくないという想いがあり、ブログを積極的に活用たいと思い、メンバーの自己紹介と肩慣らしもかねて、「百合ナビ」の「百合漫画大賞2021」をレビューしていこうという企画を立ち上げました。最近更新が滞ってますね……終わるころには2022年かな?

 

④私の世界を構成する百合のような何か(5/4)

 「自分の百合遍歴をプレゼンしよう!」という趣旨のオンライン企画です。本当はゴールデンウィークなので例会をしない予定でしたが、せっかくDiscordがあるし……ということで立ち上げた突発企画でした。にも関わらず多数の参加者が来てくれて、それぞれの人の百合観や百合に対する思いが伺え、また自分の百合に対する認識が相対化される機会にもなり、かなり良い企画だったなと思います。名前は天野しゅにんた『私の世界を構成する塵のような何か』のもじりで、そこそこ気に入っています。

 

まどマギ鑑賞会(5/5、5/8)

 Twitterで「ゼロ研と百合文研でまどマギ鑑賞会したい」と呟いたら、ゼロ研の人が反応してくれて、これまた突発的に企画されました。自分は恥ずかしながら「まどマギ」を見たことがなかったので、この機会に見れて良かったです。また鑑賞会の後に百合文研とゼロ研の人々で座談会を行い、作品に対する認識をぶつけ合いました。座談会を文字起こししてブログで公開しよう!という話だったのですが、ちょっと文字起こしが大変すぎて……いったん保留で……すみません……。鑑賞会は今後も積極的にやりたいですね。

 

⑥百合文研の百合文献検討会(5/11、5/25)

 このサークルを「愛好会」ではなく「研究会」にしたのは、やはり百合に没入するだけではなく、一歩引いたところから捉え直して初めて、新しく見えてくるものがあると考えたからなんですね。その意味でこの企画は、「研究会」にしたからこそ出来たことなのかなと思います。初回は事前に資料を読み、発表者がレジュメを作り、参加者が疑問点を提示していくというゼミ形式で行ったのですが、案外うまく行ったので、サークルのポテンシャルを感じました。これも今後に繋げていきたいですね。「百合文研」と「百合文献」で同音異義語なのがオシャレポイント+100点。

 

今後の展望と、課題

①活動をマンネリ化させないために

 最近、活動がマンネリ化することに対する危惧を感じるようになりました。とりあえず「百合を読む会」と称して毎週火曜日に集まって百合作品を読んでいれば、サークル活動として成立してしまうので。しかし、ただそれだけのサークルになってしまうのは勿体ないので、もっといろんな角度から、皆が楽しく活動できるようなサークル活動にしなければ、と考えています。

 現状自分だけのワンマン運営に近い形になっていますが、「こんな企画がしたい!」というアイデアがあれば、是非!!!やりましょう。

 

②コロナの中でできること

 現状、コロナウイルスの感染防止のために京大の教室が使えず、理学部6号館下のちょっとしたスペースでの活動を強いられています。本当だったら例会でプロジェクター使って鑑賞会とかしたいんですけどね。またオンライン授業ということもあり、自宅生の会員が活動に参加しづらいことに申し訳なさを感じています。オンラインの企画も充実させたいなと考えてはいるのですが、なかなかアイデアがなく……。一応6/20までが緊急事態宣言となってはいますが……五輪期間中だけ解除して感染者増えてまた緊急事態宣言になるのは目に見えていますし。

 

③没頭することと一歩引くことのバランス

 自分は根っこに研究という視点があるので、どうしても「一歩引く」方に向かいがちなのですが、それがサークルの中でどうなんだろう……と思う瞬間があって。純粋に百合に没頭したい人もいるわけで、自分のスタンスが過度にプレッシャーになってはいけないなぁと、そのバランスのとり方を考えるようになりました。よく「それは百合なんですか?」とか聞くけど、単純に受け手の「百合」観を聞きたいだけで、決して圧をかけてるわけではないんです……。

 

④会誌を作りたい

 会誌を作りたいね。会誌を作ってコミティアとかで売りたいね。NFは今年もあるか分からないけど。印刷費とか作業時間とか全然考えてないけど。

 

 

最後に

 何はともあれ、サークルを2か月持続させることができました。ひとえに会員の皆様、Twitterで反応してくれる皆様のおかげです。今後ともよろしくお願いいたします。