【20か月】私達、あなたの望む最高の百合文化研究者になれたかな__京都大学百合文化研究会2年間の軌跡

(書いた人 猿渡白雪)

 

 今年に入ってからこのブログを私有地のように使ってしまっている気がする……。ということで皆さまごきげんよう、猿渡白雪です。

 あと1月で2022年も終わり、百合文化研究会も発足してから20か月が経ちました。11月祭における弊サークルの出店も大盛況の中幕を閉じ、会内ではそろそろ次期役員を決めるといった動きが出て参りました。そんな節目を感じつつある今日この頃、過去のブログ記事を読んでたら「そういえば去年は活動の振り返りみたいなことをしていたなぁ」ということを思い出しました。

 

 そこで、(今年度で卒業する都合上)役員決めに参加しないために暇を持て余している白雪がその続きを簡単にブログにまとめてみよう、と思って今回は筆をとりました。これが弊サークルを知ってもらうきっかけになると同時に来年度の、そしてそれ以降の弊サークルの運営に少しでも役に立てば幸いです。

 

 

 

百合文化研究会 2年間の軌跡

 各論に入る前にまずはざっと、発足以来に行った主だったイベントをタームごとにまとめてみました。下記のイベントのほか、随時「百合を見る会」を開催しています。下記のうち、「ユリ裁判」までは当ブログの下記記事をご参照ください。

ku-yuribunken.hatenablog.com

ku-yuribunken.hatenablog.com

 

◇2021年前期

・百合漫画大賞2021リレーレビュー

・GW鑑賞会企画 百合文化研究会・ゼロ年代研究会合同 『魔法少女まどか☆マギカ』鑑賞会

・私が選んだ百合作品大賞2021前期

・百合文研の百合文献検討会×2

・コミックFUZでこの作品は百合かどうか判定する会



 

◇2021年夏季休業

 

・8月夏休み鑑賞会企画 スタァライトされる会(座談会なし)

・9月夏休み合宿企画 謎合宿

・9月夏休み聖地巡礼企画 宝塚を見に行く会



 

◇2021年後期

 

・活動場所の整理

・『フラグタイム』鑑賞会

・『あさがおと加瀬さん』鑑賞会

文化の日鑑賞会企画『ユリ熊嵐』鑑賞会 

・拗らせろ! 百合妄想

・『京大漫トロピー会誌は百合か』ユリ裁判

・私達の選んだ1コマ大賞2021

・通常例会→20時から勃発した年末カラオケ忘年会

・百合スマス会

 

・CUE学入門

・劇場版にスタァライトされる会



 

◇2021年春季休業

 

・星野さん卒業記念企画『結城友奈は勇者である1期鑑賞会』

3月春休み鑑賞会企画『マリア様がみてる鑑賞会』


 

2022年前期

 

・紅萌祭 参戦

・新入生歓迎例会(含む百合文研入会テスト)

・GW鑑賞会企画 『桜(Trick)を見る会』

・推しカプについて語る会

・百合作品の表紙の魅力について考える会

・学振について意見交換する会

・百合ボドゲ

・プリパラプチ鑑賞会?

・会誌について考える会



 

◇2022年夏季休業

 

・9月夏休み鑑賞会企画『安達としまむら』鑑賞会

・9月夏休み聖地巡礼企画『安達としまむら聖地巡礼企画

 

 

 

◇2022年後期

・『水星の魔女』緊急座談会

・NF!!

・私達の選んだ1コマ大賞2022(開催予定)

 

 

 

活動の振り返り ~21年12月から22年11月祭まで~

①私達の選んだ1コマ大賞2021

 こちらは「百合文研の中で会員一人一人の今年1年の百合オタクライフを振り返る企画をしたい! 」という白雪の要望によって開催させていただいた企画。自分自身が今年1年を振り返る良い機会になったと共に、1コマや1節に凝縮された百合作品の重みなどについて考える機会になりました。詳しくはブログに各発表内容を載せているのでよろしければそちらも是非。なお、1コマ大賞2022も開催すべく準備を進めていたりします。

 

②忘年会(カラオケ)/百合スマス会

 私達のサークル、フツーのサークルっぽいこともしてるんです――ということで去年の12月には忘年会やクリスマス会のようなこともしました。カラオケで『星のダイアローグ』や『won(*3*)chu kissme』を大学生がみんなで合唱していた光景は、いま思い出してもカオス。反面百合スマス会はプレゼント交換と題した大布教大会が行われました。

 

③CUE!学入門

 2022年一発目の企画として行われた企画。2022年冬クールにテレビアニメ放送を控えた『CUE!』について、弊サークル所属にしてCUE!学非常勤講師のあるごん氏が90分にわたる濃密な講義を開催してくれました。

 

④劇場版にスタァライトされる会

 弊サークルの中で一番有名なイベントなんじゃないかと中の人は思ってるこの企画。その座談会をブログ記事に起こしたものは大反響を呼び、座談会記事をきっかけに弊サークルを知って入会してくれた1回生もいたそうです(なお本稿執筆者は未出席)。

 

 

⑤星野さん卒業企画『結城友奈は勇者である』1期鑑賞会

 百合文化研究会1期生唯一の卒業生にして勝手に百合文研のレジェンドだと執筆者が思っている星野さんの卒業を記念して、星野さん自身が一番思い入れの深い百合作品である『結城友奈は勇者である』の鑑賞会を開催してくれました。来年の春に巣立つ身として白雪も卒業企画として何をやるかを考え始めていたりします。

 

 

⑥3月春休み鑑賞会企画『マリア様がみてる』1期鑑賞会

 長期休みなら、ロックをやれじゃなくて鑑賞会をやれ、ということで3月には今日まで直接続く百合ブームの火付け役となった『マリア様がみてる』の鑑賞会が開かれました。参加者不足で日程が延期になるのトラブルにも見舞われましたが最後は充実した考察・座談会まで完遂し、ゼロ年代の百合の一端に触れることができました。初年度最後を締めくくるにふさわしい活動になったと思います。

 

 

⑦ビラロード・新入生歓迎例会

 京都大学では4月の入学式直前に各サークルが新入生勧誘ビラを一斉に配るイベントがあります。それがビラロード。去年はイベントもなければ正式に発足すらしてなかったのですが、2022年は私達のサークルもまっとうに新歓を、ということでこのような新入生勧誘イベントにも参加しました。当時無知すぎてビラに描かれたキャラすら知らずに白雪はビラを配っていたのはいい思い出。

 そしてそれと連動して4月いっぱいの通常例会は「新歓例会」と題して会員同士の自己紹介や弊サークルの説明に時間をとる特別な例会が開催されました。その中で何回かは2021年度1年間の百合文研の活動内容を基に「百合文化研究会入会非公式テスト」なるものを使わせていただきました。来年度版も作ってから卒業したいな。

 

 

⑧GW鑑賞会企画 桜(Trick)を見る会

 新歓イベントのオオトリにして毎年恒例(?)のGW鑑賞会企画として、今年はきらら作品きっての百合描写の濃密さで有名な『桜Trick』の鑑賞会を開きました。執筆者含め何回か見直した会員も多い中、改めて見直すことで百合作品全体の歴史の中での立ち位置など踏み込んだ点も考慮しながら鑑賞できました。また、各会員が初視聴時にどう感じたのかなどを聞けたのも面白かったです。

 

 

⑨推しカプについて語る会

 5月に2,3週にわたって開催されたそうです。結局白雪は一度も参加できなかったのですが熱量の籠もったプレゼン大会になったようです。

 

 

⑩百合作品の表紙の魅力について考える会

 前期に開催されたもう1つのプレゼン大会。だちさんの提案から。百合作品の表紙(ないしキービジュアル)について、その絵などからのみ読み取れる情報から予測される内容について語る、という一風変わった企画でした。こういった趣向も百合文研っぽい……?

 

 

⑪百合ボドゲ

 「ご注文はボドゲですかを買ったはいいけれど、ぼっちすぎて結局やる機会なかったんですよね」―――白雪のそんな言葉から開催してもらった、各人が百合にまつわるボードゲームを持ち寄って開催されたボードゲーム会。当日は百合の花だけでなく薔薇の花も咲いたようです。

 

 

⑫夏休み鑑賞会企画『安達としまむら』鑑賞会/夏休み聖地巡礼企画『安達としまむら聖地巡礼

 2021年度の「スタァライトされる会」及び「宝塚に行く会」をリスペクトした白雪の発案で開催させていただいた両企画。いずれも他の企画に比べると参加人数・規模ともに小ぶりでしたが、鑑賞会で事前に勉強した後に聖地巡礼に赴く流れは個人的にはなかなか良かったです。特に聖地巡礼では安達のバイト先のモデルになった中華料理屋でちゃっかり『安達としまむら』のコミカライズが置いてあるなどの発見があったり興味深かったです。

 また、必然的に長時間を参加者と共にしたことで私自身、通常の例会では見えてこない会員の皆さんの側面などを知ることができ、後期の活動に繋がりました。

 

 

⑬Liliology作成/11月祭当日/11月祭打ち上げ

 夏休み後半から後期の活動の中心は会誌作成及び11月祭準備が占めました。はじめてということもありめちゃくちゃ大変ではありましたが、作成の過程で会員同士が互いのことについてよく知れたのも事実。

 11月祭当日は100人近くの方が弊サークルのブースを訪れてくださり、百合文研外の百合愛好家の皆様とお話しする貴重な機会となりました。なにより百合文研の派閥の図が燃えなくてよかったね!

 そして11月祭翌日に行われた打ち上げカラオケでは10人近い大学生が『ふたりはプリキュア』のOPをみんなで熱唱するというカオスな一幕も……?

 

 

 

今後の活動と、展望

 ここまで前回の振り返りの後の1年間についてざっと振り返ってきました。前回の記事で目標とした会誌作成及び11月祭出店を達成した弊サークル。11月祭の反省会でも来年に向けた建設的な意見が続出し、来年以降も会誌作成及び11月祭出店は来年以降も活動の柱となるのではないかな、と思っています。また、今年のうちでも年末のコミックマーケットでも会誌を頒布することが決定してるため、年内の活動はその準備が中心になりそうです。

 

 と、まあ持続可能なサークル、と言うことについてはだいぶ明るい展望が見えてきているところだとは思いますが、なんの責任もない立場だからこその意見を1つだけ。それは、このサークルが会誌作成だけのサークルになって欲しくないな、という危惧。会誌作成が中心じゃない発足期から曲がりなりにもいたメンバーとして、(もちろん会誌作成や11月祭準備も楽しかったですが)、それ以外にも百合文化研究会では楽しかったイベント・勉強になったイベントが沢山あったことを改めて声を大にして言っておきたいのです。

 

 もちろん、ここ2年間の中で年中行事化しかけているイベントを全て残してほしいと言いたいわけじゃありません。年中行事化を目指したイベントは何が活動の柱となるかがわからなかったからの手探りの一面もあったので。というか年中行事がありすぎて遊びがないサークルもそれはそれであそびがなくて、つまらなくなりそう。

 

 だから、この記事の目的は来年以降もこの軌跡をなぞって欲しいということでは決してありません。来年、そしてそれ以降の運営代が「研究会らしさ」も残しつつより多様な活動をしていく、そのための1つの参考資料。そのようなものになればな、と思い今回筆をとりました。

 

 それでは最後に。来年以降の百合文化研究会がどうなるのかわかりませんが来年以降の更なる発展を祈念して筆をおきたいと思います。今後の京都大学百合文化研究会の行く末をこのブログを見てくださっている方・Twitterを見てくれている方も見守ってくださると幸いです。